犬は噛むもの、吠えるもの

犬への完璧なしつけなどない

犬に噛まれた。そんな事故の記事をよく目にします。噛まれた、だけではなく警察犬が出動中に逃走した。という事件もあったようです。デビューしたてで、山中の野生動物の臭いに興奮してしまったようで制御が効かなくなったとのこと。2日後に無事保護されたようですが、その犬は警察犬として再教育されるか、引退をさせられるかの瀬戸際らしいです。

初めてのことらしいのですが警察犬ほど厳しく、特殊な訓練を受けた犬でも、逃げ出すことがあるのです。ごく稀なケースなのでしょうが、発生してしまうと次も起こり得る事案になってしまいます。

しつけのプロが丁寧に、慎重に、そして愛情を込めて育てた犬でも脱走するのですから、一般人である我々が行うしつけを過信してはいけません。

噛んでしまった犬の飼い主さんのコメントで、人を噛む子じゃないのに。今まで、そんなことしなかったのに。といった類のものをよく聞きます。

犬の性格も温厚だったのでしょうし、人を噛まないように、飼い主さんの指示を守るようにしっかりとしつけていたのだと思います。

何故人を噛むという事故が発生してしまうのか

では、何故人を噛む、という事故が起こってしまうのでしょうか。

一つは、飼い主さんが噛むようにけしかけた。これは事故ではなく、事件です。言語道断の行為で決してやってはいけません。

事故のうち一番考えられるものが、突然、犬が人を噛んでしまった。というものです。飼い主さんが気がつかないうちに、もしくは、制止する間も無く噛んでしまった。

つまり噛むことをやめるよう支持する間もなかったということです。いくら飼い主さんの指示を忠実に聞くようにしつけていても、指示を出せなかったら意味がありません。それぐらいあっという間の出来事なのだと思います。それほど素早い動きなのですから、犬は本能で動いてしまっていると私は思っています。

しつけられた犬と犬の本能及び興奮状態

先述の警察犬逃走の事例からも判るように、何らかの理由で興奮してしまった犬の耳に指示が届くのでしょうか。

犬の言語理解能力は人間の2歳児ほどだと言われています。駄々をこねて泣き叫ぶ幼児に、泣き止みなさいと親がいくら言葉をかけても泣き止むことはほぼありません。泣き止ませるためには親が折れるか、何らかの取引が必要です。

これは普段のしつけではどうしようもありません。駄々をこねないようにするのがしつけだと言われるかもしれませんが、言葉が耳に届かないのだから、いくら諭してもおさまりません。

犬だって、何かに夢中になったり、怒りのために我を忘れることだってあると思います。そんな時、言葉や命令がどれだけの役目を果たせるでしょうか。

事故を防ぐには危機感を持つこと

私は犬が苦手です。この10年ほどでかなりマシになりましたが、いまだに他所様の犬とはできるなら触れ合いたくありません。そんな私から見て、皆さんの犬に対する危機感が足りないように思えます。では、ここでいう危機感とはどんなものでしょうか。

犬を飼っている側から考える危機感

私見ですが、飼い主さんに持ってほしい心構えを列記します。

  1. 我が家の愛犬はは人を噛む犬じゃない。という考えを捨て、ひょっとしたら通りすがりの人を噛む可能性があると考える。
  2. じゃれあっているだけ、とは決して思わないこと。愛犬が楽しんでいるからOKではなく、相手の反応を見て状況判断をする。
  3. 甘噛みを甘噛みと捉えられない人がたくさんいることを知る。特に犬が苦手な人は、犬がそばによって来ようとしている姿だけでも嫌悪感を覚えます。

一般の人側から考える危機感

次に、自分が飼っていない犬とそばにいるという状況になった時に考えておきたいことです。

  1. 不用意に犬の行動を邪魔しない。犬の行動の手助けをすることも出来るだけ避ける。人間としては助けているつもりでも、犬から見たら邪魔されたと思うことがあります。
  2. 犬を見たら吠えられることを想定しておく。そして犬の行動範囲を把握する。動ける範囲外に逃げてしまえば安心です。
  3. 犬とすれ違うときに噛まれないように、可能な限り距離を取る。なぜなら、こちらが気がつかないうちに犬の逆鱗に触れる何かをしている可能性があるからです。

まとめとしての私の思い

これはお願いになるのですが、犬に噛まれた、噛まれるところを見た、噛まれたというニュースを見たときに、しつけが出来ていないと飼い主さんを非難しないで下さい。

犬は吠える、噛むことが感情の表現や、身を守るための手段なのです。噛んで当然の生き物に、人間の都合で我慢をさせていると私は思っています。

飼い主さんが噛ませないように、しつけとして努力することは当然なのです。しかしそれにも限界があります。しつけが、動物の本能には勝てない場合が必ず発生します。そんな時、しつけが出来ないなら犬なんか飼うな、とは言わないで下さい。(ただ、しつけとマナーは別の問題だと思ってもいます)

そして、犬と触れ合う時は噛まれないように、最大限の注意を常にしておいて下さい。いつ犬の機嫌を損ねているのかわからないのですから。人間と犬の視点はかなり違います。見えているところが違うと、認識を共有することはかなり難しいでしょう。

しつけを過大評価せずに、犬に対しても、かもしれない行動をとるようにする事が、噛む、噛まれるという事故を防ぐ、一番の方法だと思います。

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