今日のテーマ : 愛犬に期待しすぎて、過度なしつけをしていませんか?
「しつけ」
しつけの意義
もし、彼らが人間の言葉で意思表示できるようになったら、どのような要求をしてくるのだろう。
彼らは幸せだよと言ってくれるだろうか。
正直、我が家はかなりの甘やかしで育てています。譲渡会などに行っても、飼い主として認めてもらえないのではなかろうか、というレベルの飼い主です。
生活環境はクリアしていると思われますが、最低限のしつけといったところで引っかかりそうです。
ぐだぐだな生活を送らせているので、結構なわがままさんなのでは、と思っています。
なんとなく、
「しつけ」=行動の制限。
という図式が脳裏に浮かび、そこまでしなければいけませんか。
犬はそれで本当に幸せですか。と思ってしまいます。
そもそも「しつけ」とは何ぞや。飼い主さんが声がけや合図をしたら、その指示に従って犬が特定の動作をさせることでしょうか。
メジャーなのはやはり「お座り」でしょう。我が家は今現在飼っている犬に、「ハウス」を覚えさせました。
食事中、犬にうろうろされることが、(私だけ)とても嫌だったのでしつけました。 部屋の隅に囲いを作って寝るときとご飯時はそこに入ってもらうようにしています。
はじめて犬と生活することになってから、奥さんが持っていた「犬のしつけ教本」や「犬と生活するための基礎知識」的な本を割と真面目に読んでいました。
動作を覚えさせるには、たまたま、その行動をとった瞬間に合図をする、そして褒めちぎって、おやつをあげる。これを繰り返せば、いつの間にか合図を認識するようになる。
など私からすれば、目からうろこな内容もあれば、逆にそこまでしなければダメですか、という内容もありました。今でも、抵抗を感じるのは、
犬を「服従」させなければならない
という表現です。いくら犬の世界が、縦社会だとは言っても、王様と奴隷じゃないんだから・・・と感じてしまいます。
だからと言って、甘やかすのも違うというのは分かっているつもりです。(我が家は、節度のある甘やかしで育てています・・・たぶん)
しつけの種類
本を読んでいるうちに、しつけのも種類があって、
- 単純に特定の行動をとらせたい
- 特定の行動をさせることによって、周囲の迷惑にならないようにする
があるのだと気付きました。(個人の感想です。何のデータにも基づいておりません)
1の、「特定の行動をとらせたい」は、
お座り、ふせ、お手など、芸事に関わるもの。出来たら「すごい賢いね」と呼ばれるたぐいで、犬とコミュニケーションを図るうえでとても重要なものなのだと考えます。
我が家では、お座り、ふせまではかろうじて、なんとか出来るかな、というところまで教えました。
「お手」に関しては、私が足裏の肉球に慣れない。爪が突き刺さるような気がする。足を持った時に嫌がって舐めに来る。足を持った時、骨が折れそうな気がする。といったことがあるので、まだ教えることができていません。
2の、「特定の行動をさせることによって、周囲の迷惑にならないようにする」は、
- 散歩時に飼い主さんの横にくっついて、飼い主さんのペースで寄り道せず歩く。
- 名前を呼んだらそばに来る。
- トイレトレーニング
あたりでしょうか。
我が家の場合、特にしつけることなく、名前を呼んだら来てくれるようになりました。(家の中限定。外ではどうなるかわからないので、試していません)
「名前を呼んだらそばに来る」は、とても重要なんだと思います。意思の疎通もそうですが、危険の回避にとても役立ちますね。
アイコンタクトで指示を伝達する。というのも良い方法なのだと思います。飼い主側も犬側も常にお互いを見ている、目を離さない状態。つまり、ほったらかしになっていないからです。
トイレトレーニングも、今の子になってようやく教えることが出来た感じです。幼児と同じで、失敗しても怒りません。カーペットが洗濯コーナーにそっと置かれるだけです。
しつけの度合い
一番気になるのが、散歩のとき横にくっついて歩くという行為。
全くできる気がしません。ほんと、皆さんどうやって教えているのでしょうか。犬のペースであっちいき、こっちいき。
歩くペースを私と同じにさせようと、リードを強く持ったら、首や体がリードで締まりそうだし、引っ張られて足の関節を痛めそうだし。
飼い主と犬の主従関係はここでつくられる。これが出来なければ犬を飼う資格などない。というようなことが書かれていたので、若干へこんでいるのと同時に、そこまで言われなければいけませんか、と思う今日この頃です。
散歩しながら、偶然でも足元を歩いたら、おやつをあげる。というアメ作戦や、逆にそばを歩かなければ、教育的指導(このように表現しておきます)を与える。というムチ作戦。これらが有効とのことですが、アメのほうはぷくぷく太りそうだし、ムチのほうは絶対やっちゃダメでしょ、と思います。
この広い世界で、リードを付けられ自由に歩くこともままならない。せめて、リードの長さの範囲だけでも、好きなタイミングで、好きな方向に進ませてあげたい。ついついそう思ってしまいます。
ただ、普段、窮屈な生活をさせているからといって、散歩のときに伸びるリードを使用するのは勘弁してください。使用されている皆さんは、伸びる長さの限界が分かってらっしゃるかとは思いますが、犬が苦手な私は、どこまで逃げればセーフティゾーンになるのか、見当が付きません。何かあったら、すぐに抱きかかえられる距離でお願いします。
また、ノーリードはドッグランスペースでお願いします。
ペットと人間が幸せになれる形
以上のようにろくにしつけができない飼い主である私ですが、たまに本当にこのような接し方で良いのかと、考えることはあります。
そんな時にふと思うのが、犬などペットを飼っている人は、そのペットに何を求めているのだろうか、ということです。
- かわいい姿、しぐさ、行動を見ての癒し。
- 遊び相手、話し相手。
- 上手に主従関係を結べたときの達成感。
あたりでしょうか。
ある程度知能のある動物をペットとしている場合、明確な意思の疎通が図れそうなので飼い主としての満足感は得られそうです。
もしこれが、爬虫類系ならどうなんだろう。
好きな人はヘビやトカゲを見てやはり癒されるのでしょう。
肩や首に巻き付け遊んだりするのでしょう。
この子かわいいし大人しいから、触ってごらんと、謎めいたあの皮膚に無理やり触らせようとするのでしょうか。
このあたりは、犬LOVEの人たちとそんなに変わりなさそうです。
ですが、主従関係など結べるのでしょうか。
犬や猫とちがい、ヘビなど爬虫類は、しつけなどできるものではないと私は考えています。
爬虫類の世界にもひょっとしたら「しつけ」というものがあるのかもしれませんが、ヘビが「待て」をできるとは思えません。
名前を呼んで素直に帰ってくるとも思えません。
特に爬虫類に興味のない人たち(どちらかというと、あまり触れたくない)にとってはそもそもヘビにそんなことを求めても無駄だと考えます。
だから、何かあったら困るから外に出すなと言いたいです。部屋の中での観賞で済ませてください。
でもこれって、残念ながら、犬が苦手、嫌いな人から見たら、ヘビも犬もいっしょなんですよね。
- 好きな人は、知っているから大丈夫だと思える。
- 嫌いな人は、知らないから不安を覚える。
- 苦手だから知ろうとも思わない。
私は、私のところの犬は、誰かに襲い掛かるようなことをしない子だと分かっているから安心していますが、他人からしたら、襲うか襲わないかわからない謎の生物ですよね。
そう考えると、やはり最低限の「しつけ」は必要で、その最低限は人によって変わってくるのでしょうが、ある程度、ペットを人間のエゴで縛ることも必要なのだという結論に至る今日この頃です。
愛犬に、「一緒に生活できて楽しいよ」と言ってもらえるように、これからも色々なことを考えて、試行錯誤していきたいと思います。
今日の犬が好きな人に伝えたいこと
飼い主とペットの絆を深めるもの
ときどき、しつけという名の虐待ではないのでは?と思う話を聞くことがあります。散歩のとき、きちんということをきかない時はお腹を蹴る。そうすると指示を守るようになる。など、人間の子育てにも出てきそうな、聞くに堪えないものがあります。
しつけとは、自分の思うとおりに行動させるためのものでは決してない。
しつけとは、飼い主と犬の信頼関係を築くためのコミュニケーションの手段である。
と最近思うようになりました。犬が苦手な、犬に対してド素人な私が言うのもおかしな話かもしれませんが、意外と「しつけ方」はどのような本にも書かれているのですが、その意義は目にした記憶がなかったので、ちょっと偉そうですが、書いてみました。
そして、しつけを過信しないでください。
しつけ方の本を見ていると、私からすると、あくまで平常時に基本的な動作を取るためのものが書かれています。本当に必要なのは、緊急時にどれだけ素早く、危険を防ぐことができるか、だと思います。正直な所、アイコンタクトがしっかりとれているからといって、飼い主さんの指示に100%従うとはとても思えません。
特別な訓練を受けた、警察犬や、盲導犬は別です。十分にしつけたからといって、自由にさせるのはやめていただけるとありがたいです。
今日の犬が苦手な人に伝えたいこと
犬も飼い主も常に学習しているのです
飼い主さんの指示を100%きくことのできる犬は、かなり優秀な犬です。だいたいの犬はそこまで言うことをきいてくれません。ですが、飼い主さんもしつけようと努力はしているのです。犬も、言われていることが理解できれば、その行動をとるのですが、なかなか、指示を理解できません。
公園や、道端で怖い思いをしても、まさに今、しつけの勉強中なんだと、ちょっと広い心で見てあげてください。
犬が苦手な甘々飼い主でした。
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