日曜の朝。心に余裕がある時に犬と遊ぶ。
飼い主さんが、犬に頼ってもらえるよう、犬と信頼関係を結びましょう。言葉にするととても簡単ですが、実際、信頼を築くことで不安を感じる人が増えてきているようです。
犬の問題行動○選などが書かれてあるサイトを見ると、犬との信頼ができていないことが原因ですよ、と書かれていることがほとんどです。それを見て、自分は犬と信頼関係が築けていないんだ、と不安になられる方も多いと思います。
育犬ノイローゼという言葉も生まれたぐらい、自分の犬との接し方に不安をおぼえてしまう情報が世の中に溢れています。
ですが、難しく考えすぎる必要は無いと思います。コミュニケーションの基本は「話す」だと思うからです。犬に声をかける。時間的にも、精神的にも余裕がない時は、それだけでも充分なのではないでしょうか。
私は日中、仕事で家にいません。朝も犬が目覚める前に出かけることがよくあります。かといって、休みの日に一日中犬の相手をしているかといえば、全くそんなことはありません。
犬の相手をするのは、少し手持ち無沙汰だなあ、と感じた時に、犬が「暇なら遊んでよー」とよってきた時ぐらいです。遊ぶ時間もそんなに長くありません。
お叱りの声が聞こえてきそうな対応ですが、しっかり相手をする、という観点から見るとその程度です。
ですが、犬とすれ違う時に、声だけはかけます。名前を呼んで、ただいまや、元気?などの他愛のない声かけです。そして、排泄物の処理も気が付いたら行います。
あとは割とほったらかしです。相手をしていない時、犬は自分のスペースに帰って寝ています。留守番もさせることが多いです。そんな生活でも、帰宅すると尻尾をふって喜んでくれるし、甘えてきます。遊んで、とせがんできます。
犬が前足で飼い主さんを引っ掻き、遊ぶこと、撫でることを催促する行為は、犬が主導で始めることになるので、よろしくないと、よく目にします。ですが、嫌いな人に遊んでくれ、と言うわけがないので、そこまで気にする必要はないと考えています。
指示を聞かないから信頼関係がないのだ、と不安になって闇雲にしつけを行おうとして上手くいかない。余計にイライラする。そんな悪循環に陥ると辛いだけです。信頼関係を結ぶ手段は、教育だけではありません。遊ぶこと、声をかけることなど、たくさんあるのです。その中の自分にできる何かを選択すればいいのだと思います。
私の場合は、先ほども書きましたが、姿を見かけた時に、声をかける。排泄物の処理をする時に、決まった場所でできていれば褒める。そして、遊ぶ、です。その遊びもおもちゃを投げて、追いかけてもらう。という単純なもの。私はほとんどその場から動きません。
例えば、こんな感じ。
おもちゃを私のそばにポトンと落とすことが、遊んでほしい時の合図です。
おもちゃを投げます。この時、いくよー、などのスタートの合図をします。
カッコよく飛び付きます。
大抵、空中キャッチは失敗します。うしろにあるよーなどの声かけをします。
無事、私のところまで持ってくることができました。この時、出来たことに対して、褒める、というよりも私も一緒に喜びます。そして、その気持ちは犬にも伝わっているはずです。ちなみにこの間、私はその場から全く動いていません。手抜き、とも取られる遊びです。
もちろん、この遊びをしない犬もいます。実際、私がこれを体験できたのは、この歩羽が初めてです。以前一緒にいた2匹は、おもちゃだけが虚しく転がる有様でした。全ての犬がこの遊びをするわけではなく、しない事に悩む必要もありません。その犬ができる遊びを見つければいいだけです。
私は、犬が何かできた時に、ご褒美としておやつをあげる、ということをほとんどしません。なぜなら、出来たことが私も嬉しくて、喜んでいると犬もそれが伝わって、私が喜んでいることが嬉しくなって、次も同じことをするからです。(そう信じています)
ただし、これも私が思うやり方と、たまたま私と接した犬の性格がそれに合っていたというだけで、「そうすべき」ということではありません。
おやつをあげることで犬に気持ちを伝えているのなら、それはそれで全く問題ないと思います。コミュニケーションの方法に絶対の正解はないのです。
大事なのは、かけた時間ではなく、相手と気持ちを共有することだと、私は思っています。だから私は犬と遊ぶのは休みの日など、精神的に負担のかからない時に行っています。
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