人懐っこい犬。普段人を咬む犬ではない。その考え方は今すぐ辞めてほしい。
公園で遊んでいた子供たちが放浪していた犬に咬まれるという悲しい事件が起きてしまいました。そして残念ながら、その犬は飼い犬で何らかの方法で家から脱走してきたとのこと。
追いかけられ、咬まれた子供たちはとても恐ろしい思いをしたことでしょう。今後犬を見ると体がすくんでしまうようになってしまうかもしれません。周りの人は充分なケアをしてほしいと思います。
この報道を見て、最初に疑問に思ったことが、怖がる子供たちが悲鳴をあげて逃げたから、犬が興奮してしまった。と咬んだ理由をあげて、犬が迫ってきた時は逃げずにその場でじっとしていること、というアドバイスがでていたことです。
無理ですよ
トレーナーさんや犬のことが好きな人ならともかく、普段犬と接していない人、まして犬のことを怖いと思っている人は逃げ出すでしょう。子供なら泣き叫んで当然です。
逃げるから、犬は遊んでいると勘違いして追いかけてくる。確かにその通りで、昔から言われていることです。冷静な時ならそのように考えることもできるのでしょうが、人もパニックになった時にそのように落ち着いて行動することを前提にした対処法はダメだと感じました。それなら、すぐに高いところに登れ、など犬と距離を取ることができる方法を提案するべきです。
次に、飼い主さんが咬んだ犬について、普段は人懐っこい犬であると発言していること。
人懐っこいかどうかなんて、その犬と接していない人は知りません。
実際に、甘咬みなのかもしれませんが、人のことを咬んでいます。そして相手に怖い思いをさせています。この事件だけでなく、犬が人を咬む事件は頻繁に起きています。そろそろ犬の飼い主さん全員が自分のところの愛犬も、普段はおとなしいけれど、人を咬まないようにしつけてはいるけれど、何かの拍子に人を襲うかもしれない。怖い思いをさせることがあるかもしれない。ということを認識してほしいものです。
このような事件が起こると、咬まないしつけや呼び戻しの訓練が重視されますが、私はしつけより、飼い主さんが常に犬が人を咬むかもしれないという状況を作らないように意識することが大事だと思っています。
咬むような、そして呼び戻さないといけないシチュエーションを作らないことを徹底するべきです。呼び戻しなどのしつけはとても重要だと思っていますが、それを行うのは本当に最終手段であるべきです。その場所がドッグランでないのならば、たとえ周りに人がいなくてもノーリードは絶対にダメ。条例ではなく法律で決めてほしいくらいです。
また、今はセンセーショナルな事件として報道されていますが、ぜひ飼い主さんがその後、どのような対処をしたのかも報道してほしいものです。この事件は犬が家から脱走したことがことの始まりです。そして飼い主さんは塀に囲まれており、犬がが逃げ出すとは思っていなかったようです。
しかし実際に犬は逃げ出しています。どのような状況で家から逃げ出したのという原因とその解決策を周知していただきたいです。庭で犬を飼っている人もたくさんいると思います。また、室内で犬を飼っている人は基本的に家の中ではノーリードでしょう。家の敷地から出ていってしまう可能性のある原因を、できるだけたくさん飼い主さん同士で共有し、対策していくことが、今後大事になるのではないでしょうか。
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