オーディオのオカルト代表「エージング」について考えてみた

オーディオのオカルト「エージング」は本当に意味があるのか

オーディオの世界に一歩足を踏み入れたら必ず行きつく、エージング問題。エージングを行って明らかに音が変わったという意見や、全く変わらない、ただ耳が慣れただけという否定説もあります。

そもそも、エージングとはどんな意味で、オーディオの世界ではどのように行われているのでしょうか。

エージングとは

エージングとは、新品のものをある程度使い込んで、内部の部品などを馴染ませる行い。これにより、部品が本来の力や効率を発揮するようになる。と言われています。車でいうところの「慣らし運転」です。

オーディオの世界でもこの作業が大事だと言われています。(無意味という人もいます)音を発するためのスピーカー、そしてそのスピーカーから音を出すためには、振動が必要です。その振動がスピーカー内部のコイルや、コーンを上手く震えることが出来るように馴染ませるのだと思います。

どれぐらいエージングをしたらいいのか

ではどのぐらいの時間をエージングにかければ良いのでしょうか。一般的には、30時間から100時間と言われているようです。期間は特に定められておらず、1日1時間を30日かけてもいいし、10時間の3日で終わらせても良いとされています。いい加減なものです。(この辺りが、エージングのうさん臭さに拍車をかけているような気がしますが)

音源も普段自分が効くジャンルの音源をかければよさそうです。そのジャンルの周波数にスピーカーが馴染んでくれるとのこと。エージング用の音源で「ピンクノイズ」と呼ばれるものがあるようなのです。それを使うと、どの周波数もまんべんなくエージングしてくれるそうです。

エージングは効果あるの?

メーカーによって見解が分かれているようです。はっきりと使い古すことによって音が変動するような製品は作っていない。とするメーカーもあります。そしてエージングに対して肯定的なメーカーも使用手順として規定するほど必須ではないけれど、エージングをすることによって本来の性能を発揮する可能性はある。という見解。

私個人としては、エージングは効果があると思っています。単純に慣らし運転と考えれば、新品のがちがちの状態よりも、振動で部品と部品を馴染ませた方が上手く振動が伝わるような気がするし、スピーカーのコーンを考えても、ある程度遊びが出来たほうが、よりしなやかに震えてくれるのではないでしょうか。

ただし、時間については眉唾物であると私は考えています。1日1時間鳴らすのと、10時間鳴らすのでは、オーディオ機器に対する負荷がかなり変わってくるからです。いくら馴染ませる必要があっても、メーカーがどれぐらいの連続使用を考えているのか分からないので、私はお勧めしません。

そして、エージングは機器に対するだけのものではないと考えています。特にスピーカーを変えた場合、それまでとは違う音質のものが流れる可能性が高いです。(同じならばスピーカーを変える意味がないので)

音質が違えば、空気の震え方も変わる(はず)その部屋に設置している家具や、壁が空気の振動を吸収し、また反射するのにも、馴染む時間が必要なのではないかと思っているからです。ここで一気にオカルト度が増しますが、人間の鼓膜もその音に慣れる、という意味でエージングの効果である。と思います。

なので、時間はともかくエージングは意味のある行為だと考えます。

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