アンガーマネジメント研修の感想

アンガーマネジメントの基礎的な講習を受けての感想

先日、社内研修の一環で、アンガーマネジメントの基礎的な講習を受ける機会がありました。

私が無知であったため、名前を聞いた限り何を目的とする講習なのかさっぱりわかりませんでした。テキストを渡されて中身を見てみると、名前の通り、「アンガー」とは怒り、「マネジメント」とはそれをコントロールするもの、と捉えてよさそうです。

じゃあ、何が起こっても怒らないようにする講習なのか、と思いがちですが、そうではありません。アンガーマネジメントは怒りという感情を否定していないのです。怒りは発生して当然の感情という前提で話が進んでいきます。

アンガーマネジメントはアメリカで生まれた、心理療法です。行き場のない怒りを抱えた人にその怒りをコントロールしてもらうために一気に広まったようです。日本でも5,6年ほど前から、盛んに企業研修として取り入れられるようになってきたらしいです。

怒りの種類、自分がどういた時にどのような種類の怒りを感じるのか。その怒りをコントロールしていくための方法、考え方。そして、何故人は怒るのかをメインに教わってきました。

「怒る」ということに対して、特に学ぼうとも改善していこうとも思っていなかった私には、結構、目からうろこ状態でした。(人にのせられやすい性格ではあります)

このアンガーマネジメント講習の協会が掲げている理念に「怒りの連鎖を断ち切ろう」というものがあります。人の怒りは伝染していくという考えです。機嫌の悪い人に罵られて、気分を害した、といったことはきっと誰にでもあると思います。そのまま、自分が気分を害したまま、ほかの人と接したら、その接した人も良い気持ちにはならないでしょう。そういったことを防ぐためにも、このマネジメントは重要になってきます。

実際に講習を受けてみて感じたことは、この講習の内容は、言葉にしてみれば、ごく当たり前のことを言っているにすぎません。(基礎講習だから当たり前かもしれませんが)しかし、実際に行動してみようとなると、とても困難なものだと思えました。

本などの文章だけを見て、いちいち言われなくても分かっているよ、とか、たいそうな名前を付けて講釈を述べている割には大したことは書かれていない、と思った人は、一度その内容を実践してみてください。そして継続してみてください。どれほど難易度が高いか実感できるはずです。

そして、最後に感じたことが、こういった講習を受けるときは、自分はこのように思う、や、自分ならそんな行動はしないなどの自分本位の固定概念をその時だけは捨てて臨まなければ、その講習を受けている時間が無駄に終わってしまう。ということです。

よく聞かれるのが、意味のない講習で時間の無駄だった、という感想です。しかし、その講習を意味のあるものにするか無駄にするかは、受けた本人の受け止め方や学ぶ姿勢次第です。その講習自体が意味のないものではない、ということを今回受けた社内研修で痛感しました。

アンガーマネジメントの講習は受ける機会があれば、個人の主張はいったんどこかに置いて、受講されることをお勧めします。きっと無駄にはなりません。

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