犬のことが怖かったけれど、飼い主さんのおかげで、その場は怖さを感じずにやり過ごせたこと。
私は犬が苦手で、子供の頃は散歩中の犬とすれ違うたびに体が動かなくなり、その場で立ちすくみ、犬が立ち去るのを待つ、ということをよくしていました。
そのような時に、偶に、ではありますが私の様子に気がついてくれて、怖がらせないような対処をしてくれる人たちもいました。
その対処とは、「あなたの方に犬を近づかせないから安心してね」という意思表示。
例えば、犬の視線を違う方向にむけてくれる。繋いでいる紐を犬の首の近くを持って、犬が動きにくくしてくれる、などです。物理的に犬がこちらに近づけないようにしてもらえると、その間に走り抜けることができます。
犬に吠えられた時、ごめんね、と声をかけてもらえることも、こちらが安心できるものでした。これは、私が犬のことを怖いと思っていることに気がついてもらえている、という安心感です。
ほとんどの飼い主さんは吠えている犬を叱ることはしてくれますが、怖がっている私を構ってくれることはありません。犬に吠えられて怖がっている私の存在に気がついていないのではないかと、不安になったものです。
犬に対する完璧なしつけなど、私は無いと思っています。犬の性格にもよるでしょうし、飼い主さんの性格も関係してきます。(しつけを行う努力は必ずしなければなりませんが)犬にだって、出来ること出来ないことがあります。
もし散歩中に、犬のことを怖がって動けない子供とすれ違ったら、是非、その子に対して、犬を近づけない、という意思表示と、大丈夫だよ、迷惑がって無いよという笑顔を向けてあげてください。
それでも子供が動けないようなら、リードを短く持って、速やかにすれ違ってください。怖いから、どうしても犬のことを見つめてしまいます。犬は見つめられるから気にします。子供がさらに動けなくなるという悪循環に陥る可能性があります。
けっして、子供のことをグスグスせずに通り過ぎてくれ、などと思って不機嫌な表情を向けたりしないであげてください。その表情が、相手の犬嫌いに拍車をかけるかもしれません。
少しだけでも、相手のことを気にしてあげるだけで犬への印象が大きく変わります。犬のことを怖いと思っている子が、犬嫌いにならないよう、気を遣って貰えると助かります。
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